2025年第38週総評
2025年第38週(9月15日~9月21日)
●急性呼吸器感染症(ARI)サーベイランスについて
急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection : ARI)とは、急性の上気道炎(鼻炎、副鼻腔炎、中耳炎、咽頭炎、喉頭炎)又は下気道炎(気管支炎、細気管支炎、肺炎)を指す病原体による症候群の総称です。インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、RSウイルス感染症、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、ヘルパンギーナなどが含まれます。
感染症法施行規則の改正により、令和7年4月7日から急性呼吸器感染症が感染症法上の5類感染症に位置づけられ、定点サーベイランスの対象となりました。
詳しくは厚生労働省のホームページをご確認ください。
●定点把握感染症:
-咽頭結膜熱-
1定点当たり報告数が、3.00以上の地域は下記のとおりです。
(3.00~:警報レベル)
根室保健所 : 3.00
-手足口病-
1定点当たり報告数が、5.00以上の地域は下記のとおりです。
(5.00~:警報レベル)
釧路保健所 :15.67
中標津保健所 :11.00
室蘭保健所 : 6.00
根室保健所 : 5.00
-伝染性紅斑-
1定点当たり報告数が、2.00以上の地域は下記のとおりです。
(2.00~:警報レベル)
滝川保健所 : 4.50
苫小牧保健所 : 3.50
留萌保健所 : 3.00
網走保健所 : 2.50
帯広保健所 : 2.25
●全数把握感染症:
下記の通り報告がありました。
【一類感染症】
報告なし
【二類感染症】
結核4人
【三類感染症】
腸管出血性大腸菌感染症5人
【四類感染症】
E型肝炎1人
【五類感染症】
劇症型溶血性レンサ球菌感染症2人、後天性免疫不全症候群(HIV感染症を含む)1人、梅毒10人、破傷風1人、急性脳炎1人、百日咳36人
●北海道感染症情報週報:
2025年第38週分の北海道感染症情報週報を公開しています。
●月報(基幹定点、性感染症):
2025年8月分の月報を掲載しています。
●学校保健情報(インフルエンザ様疾患による休校等の措置状況):
2025年第38週は学級閉鎖等の報告がありませんでした。
●当ホームページにおいて
・更新は毎週金曜日の11時前後に行います(祝日等の関係により、更新日が翌週にずれ込むことがあります)。なお、集計のタイミングにより国や自治体の公表値(速報値)とは異なる場合があります。
・ご利用のPC端末等に閲覧履歴(キャッシュ:ブラウザが一時的に保存しているサイトデータ)が残っている場合がありますので、ブラウザの再読み込みを実施してください。
定点把握感染症(週単位報告)
注目すべき感染症
咽頭結膜熱
区域 | 定点当り | コメント |
---|---|---|
根室保健所管内 | 3.00 | 0.00 人増減なし。 |
手足口病
区域 | 定点当り | コメント |
---|---|---|
釧路保健所管内 | 15.67 | 1.17 人増加。 |
中標津保健所管内 | 11.00 | 0.50 人増加。 |
室蘭保健所管内 | 6.00 | 4.00 人減少。 |
根室保健所管内 | 5.00 | 4.00 人増加。 |
伝染性紅斑
区域 | 定点当り | コメント |
---|---|---|
滝川保健所管内 | 4.50 | 2.50 人減少。 |
苫小牧保健所管内 | 3.50 | 0.00 人増減なし。 |
留萌保健所管内 | 3.00 | 0.00 人増減なし。 |
網走保健所管内 | 2.50 | 2.50 人増加。 |
帯広保健所管内 | 2.25 | 0.50 人減少。 |
全数把握感染症
道内過去3週の報告
疾病名 | 36週 | 37週 | 38週 |
---|---|---|---|
結核 | 15 | 5 | 4 |
腸管出血性大腸菌感染症 | 6 | 7 | 5 |
レジオネラ症 | 3 | 5 | - |
E型肝炎 | 3 | - | 1 |
劇症型溶血性レンサ球菌感染症 | - | 1 | 2 |
後天性免疫不全症候群(HIV感染症を含む) | 1 | - | 1 |
梅毒 | 16 | 8 | 10 |
破傷風 | - | - | 1 |
急性脳炎 | - | 1 | 1 |
侵襲性肺炎球菌感染症 | 1 | - | - |
カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症 | 1 | 1 | - |
水痘(入院例) | 1 | - | - |
百日咳 | 78 | 58 | 36 |
急性弛緩性麻痺(急性灰白髄炎を除く。) | 1 | - | - |