CRE感染症に係る病原体サーベイランスの実施状況
カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症とは?
カルバペネム耐性腸内細菌目細菌(carbapenem-resistant Enterobacterales, CRE)感染症は、カルバペネム系薬剤及び広域β-ラクタム剤に対して耐性を示す腸内細菌目細菌による感染症の総称です。
CRE感染症※1は、2014年9月19日より感染症法に基づく5類全数把握対象疾患に指定されました。届出対象はCREによる感染症を発症した患者であり、保菌者は届出対象外となります。
腸内細菌目細菌には肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)や大腸菌(Escherichia coli)など多くの菌種が含まれています。また、CREの中でも特にカルバペネム分解酵素(カルバペネマーゼ)を産生する腸内細菌目細菌は、カルバペネマーゼ産生腸内細菌目細菌※2と呼ばれています。
※1 厚生労働省令(令和5年厚生労働省令第79号)により、令和5年5月26日付けでカルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症からカルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症へ名称変更
※2 厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部感染症対策課長通知(令和7年3月26日付け感感発0326第8号)により、令和7年(2025年)4月7日からCRE感染症の届出基準が変更。イミペネム/セフメタゾールによる基準が削除され、「イムノクロマト法によるカルバペネマーゼ産生、又はカルバペネマーゼ遺伝子が確認されること」が新たに追加された。
北海道におけるCRE病原体サーベイランスの状況
北海道及び札幌市では、厚生労働省健康局結核感染症課長通知(平成29年3月28日付け健感発0328第4号)等に基づき、CRE病原体サーベイランスを実施しています。
2025年1月1日から2025年4月6日までに診断され、感染症法に基づき届け出られたCRE感染症について、北海道及び札幌市において実施したCRE病原体サーベイランスの状況は次のとおりです。
CRE感染症に係る検査状況 (令和7年1月1日~令和7年4月6日:2025年6月20日現在)