(2024年 3月19日更新)

北海道の花粉情報

現在の空中花粉の飛散状況

〇2024年の花粉調査を開始しました。(函館、札幌、北見)

 

道内7都市に設置した観測点における花粉飛散状況

花粉別飛散状況(札幌)

花粉飛散量の表示について

 日本花粉学会「花粉情報等標準化委員会」により、花粉飛散量に係る情報提供の標準化について協力要請がありましたため、2024年から以下の表示方法を導入しております。

 「少ない」  : 1平方cm当たり10個未満
 「やや多い」 : 同10~30個未満
 「多い」   : 同30~50個未満
 「非常に多い」: 同50~100個未満
 「極めて多い」: 同100個以上

北海道における花粉症の状況

○北海道では本州とは異なり、スギの分布が道南の一部に限られており、スギ花粉症は本州程は大きな問題とはなっていません。
○以前はイネ科牧草花粉症が多かったとのことですが、現在はシラカバ花粉症が多いと言われています。
○シラカバ花粉症の罹患者は、バラ科果物(リンゴ、モモ、サクランボなど)に対し果物過敏症を併発することがあります。

北海道における空中花粉の概況

○春にはハンノキ、イチイ、シラカバなどの花粉が飛散します(木本花粉季節)。スギ花粉は道南では観測されますが、他の地域でもわずかながら観察されます。
○夏にはイネ科花粉などが飛散します(イネ科花粉季節)。
○秋口にはヨモギなどの花粉が飛散します(雑草花粉季節)。
○花粉は春から夏にかけて一番多く飛散します。

空中花粉調査

○北海道立衛生研究所では、花粉症の予防を目的として、1996年から札幌市でシラカバの花粉飛散状況の調査を開始しました。
○1997年以降は全道的なシラカバの花粉飛散状況を把握するため、保健所の協力を得て測定地点を順次増設し、2023年は札幌市、函館市、岩見沢市、旭川市、帯広市、北見市、稚内市の合計7都市で調査を行います。

シラカバ花粉飛散開始日と飛散量予測
花粉カレンダー(札幌)
空中花粉の観測方法


花粉症の対策と予防

○花粉症を心配される方は、専門医(耳鼻咽喉科、アレルギー科)に相談し、 予防的治療(抗アレルギー薬の投与)を行うと、花粉飛散シーズン中でも症状を軽減することができます。

○花粉の飛び始めから治療を開始する「初期療法」が有効であるといわれています。花粉症の患者や花粉症を心配される方は早めに専門医を受診されると良いと思います。

○どの時期に症状が出るかで、ある程度どの植物の花粉症かが推測できますが、正確に知るためには抗体の検査など医師の診断が必要です。

○花粉症の患者や花粉症を心配される方は治療を早めに始めること、花粉飛散期間はマスクや眼鏡を用いて、花粉を取り込まないようにすることが、花粉症を予防する上で大切です。

○花粉の飛散量、飛散時期は地域や年やその日の天候によって左右されますが、花粉症の人は花粉カレンダー(札幌)なども参考にして、花粉の飛散開始前に医師に相談しましょう。

○花粉症は症状が現れる前から薬を服用することで、症状を抑えることができます。

○吸入対策として外出時にマスクをすることも有効です。