予防方法について

エキノコックス症を予防するために、次のような点に気をつけましょう。

1. 早期発見・早期治療のため、エキノコックス症の検査を受けましょう。
2. キツネにエサを与えないようにしましょう
3. 生ごみなどキツネのエサとなるものの管理に気をつけ、キツネを人家の周囲に寄せ付けないようにしましょう。
4. イヌもヒトへの感染源になります。放し飼いは絶対にやめましょう。 5. 井戸水にキツネやイヌのフンが混入しないよう、フタをするなど管理をしっかりしましょう。 6. 外から帰ったら、手洗いをしましょう。


キツネの中には、エキノコックスが寄生しているものがいます。 野生動物であるキツネとは一定の距離を置くことが、エキノコックス症を予防する上で重要です。 餌づけなどをしてキツネを呼び寄せることや、かわいいからと手でキツネに触れることは絶対にやめましょう。 また、生ゴミなどの管理が悪いと、それが餌となり、キツネを私たちの身近に寄せてしまうことになります。 生ゴミはきちんと保管し処分しましょう。


イヌにもキツネと同じように、エキノコックスの親虫が寄生することがあります。 イヌにエキノコックスが寄生するのは、エキノコックスの幼虫が寄生しているネズミを食べたときだけです。 もし、イヌにエキノコックスが寄生すると、ヒトとの接触が多いので、キツネより危険となります。 イヌがネズミを食べることがないよう、放し飼いは絶対にやめましょう。 散歩の時も放さないようにしてください。


エキノコックス症の予防を考えるとき、卵がヒトの口に入らないようにすることが大切です。
万が一、飲み水にエキノコックスの卵が混入していると、ヒトへの重大な感染源となります。 上水道などの管理された水は安全です。井戸水の場合は、キツネやイヌの糞が入り込まないように設備をきちんと管理してください。 沢水の場合は、わかして飲めば安心です。 飲料水として沢水しか得られないような地域では、エキノコックス虫卵除去装置を設置するのも1つの方法です。


エキノコックスの卵は、地面など、私たちの周囲の環境を汚染している可能性があります。 外から帰ってきたら、必ず手を洗う習慣を身に付けましょう。 手洗いの励行は、エキノコックス症の予防だけではなく、多くの病気の予防にもなります。予防衛生の原点に帰って、手洗いの励行につとめましょう。